活力ある街づくりに全力/商店街活性化や健康長寿へ 視察重ね政策化めざす/党埼玉県議団
2011年09月11日 6面
公明党埼玉県議団(西山淳次団長)はこのほど、活力ある街づくりへの政策提言をめざし、ナイトバザールの継続開催や「ボランティアバンクおたすけ隊」の発足など、県内の商店街活性化をリードする秩父市の「みやのかわ商店街」と、県が進める健康長寿推進事業のモデルで、一人当たりの老人医療費が県内で最も低い小鹿野町の取り組みを視察した。
『秩父・みやのかわ商店街/ナイトバザールや「おたすけ隊」などに取り組む』
『小鹿野町/保健師中心に医療、福祉で一元的なサービス提供』
初めに県議団の一行は、みやのかわ商店街振興組合の島田憲一理事長から秩父地場産センター内で話を聞いた。
島田氏は、街の活性化への取り組みとして1987年10月に1回目のナイトバザールを開催して以来、毎回違う内容のイベントを行い、250回目となる8月20日には、約2万人が集ったことを紹介した。
また、2007年8月からは、地域の元気な高齢者が援助を必要としている高齢者などを支える有償の「ボランティアバンクおたすけ隊」をスタート。同商店街が事務局となり、利用者とボランティアを仲介し、買い物代行や外出時の付き添いなどのサービスを提供している。
このほか、出張商店街「楽楽屋」や地域の交流、観光拠点となる「ほっとすぽっと秩父館」の開設、史跡の看板設置など環境整備にも力を入れている。
こうした取り組みで、島田氏は「商店街が親しみやすくなり、お得意さまが増えている。近くで何でもそろう街づくりをめざしていきたい」と話した。
この後一行は、小鹿野町の「般若の丘・いきいき館」へ移動。保健福祉センターの浅香章所長や保健師から、同町の地域包括ケアシステムや健康づくりについて説明を受けた。
小鹿野町では1983年から予防医療に力を入れ始め、保健師が参加して行政区ごとに「健康づくり座談会」を毎年開催したり、単身高齢者宅の全戸訪問などを行ってきた。また、町が介護保険事業者となっていることから、在宅介護支援センターや訪問看護ステーションなどを直営で実施している。
浅香所長は、2002年に保健福祉センターが国保町立小鹿野中央病院に併設されたことを踏まえ「保健、福祉、医療の連携、情報交換がスムーズになり、一元的なサービスができている。また、保健師を中心に高齢者の状況を把握していることや、高齢者の健康への意識が高いことが特徴」と語った。
町では「いきいき館」を拠点に高齢者の状態に合わせ、音楽療法教室、料理講習のほか、健康運動指導士によるステップ体操教室、元気はつらつ教室など健康づくり教室を活発に行っている。
視察を終え、西山団長らは「商店街活性化への参考にするとともに、小鹿野町の取り組みについて、人口の多い地域での課題を検討し、健康長寿への施策に役立てていきたい」と語った。